さむぶろぐ

ルービックキューブが好きな社会人が日常生活、たまにキューブについての記事を書くブログ

キューブ界隈には様々なつよつよ選手が存在しています。アイデンティティを確立しようにもNRは到底無理だし、超々多分割の人だったりZBLLの人だったりもすでに存在してるし…


そんなあなた、「Nemesis」を無くしてみませんか?


Nemesisとは「全ての競技の単発平均が自分よりも速いタイム(または少ない手数、多い個数)の人」のことです。ここに自分のWCAIDを打ち込むと調べることができます。   複数形はNemeses






世界に目を向けてしまうと化け物が何人か存在しているのでNemesisが存在しない日本人は一級品の選手に限られてしまいます。






なのでまずは日本国内でNemesisをゼロにしてみましょう。今回はあなたのNemesisゼロ計画を阻む最強の日本人キューバー8人を紹介します。





① 田中 隆喜選手

スクリーンショット 2019-12-12 12.27.49

ついにNRを獲得できて本当におめでとう。そんな彼は有名な全種目erであり、彼の記録を抜かすのはそれなりの努力が必要です。しかし一競技に絞ればそこまで厳しくはないでしょう。


狙い目はピラミンクスやスキューブなので練習して彼をNemesisから引きずり下ろそう。



② 矢内 拓選手

スクリーンショット 2019-12-12 12.39.14

最強のBLDerの一人であるのはもちろんのこと、やると決めた競技は結果を出すまでやり抜くタイプの選手であり、BLD系以外の競技も抜かすのは容易とは言えません。


弱点は6×6、7×7ですが5のタイムから考えても更新するのは確実でしょう。今のうちに抜かしておくことをお勧めします。






③ 端村 航選手
スクリーンショット 2019-12-12 12.46.18

元Sum of Ranks NR2の実力は半端ではなく生半可な練習では到達できないでしょう。僕も大学に入学した当初は(こんなん一つも抜かせる気がしない…)と思ったものです。


ただ最大の弱点として4BLD、5BLD、MBLDの記録を保持していないため、Nemesisブロッカーとしての役割を踏まえてこの位置で紹介しました。
 






④ 高木 佑平選手

スクリーンショット 2019-12-12 19.17.51


足と片手が特に強いですが、BLD系も2013年頃までNRを連発していました。今確認したけど4と5以外ほとんど勝ってねーや…。

弱点ですが、強いて言うならスキューブの単発などでしょうか。強いて言うならですが。





基本的に強い人をNemesisから外すには単発パンチでなんとかしましょう。(最低のアドバイス)


⑤ 小林 知広選手
スクリーンショット 2019-12-23 23.31.59


なんなんだこの選手は。多分割、少分割、FMC、全てにおいて隙が無い。(僕も5で抜き返されたので4以外全敗です、ツライ)


唯一にして最大の弱点がMBLDです。2/2で抜かせるので頑張りましょう。(これ以外はちょっと無理でしょ)


⑥ 中島 悠選手

 スクリーンショット 2019-12-12 13.11.58

言わずと知れた最強のキューバー。最後に大会に出たのが2015年であるにも関わらず未だに頂点に君臨し続けています。そのあまりの難攻不落さから賞賛の意味を込めて「Nakaji数(中島選手の記録をいくつ抜かしているかを示した数。僕のNakaji数は4単発平均、5平均、6単発で4)」という言葉まで生まれ、その競技をしっかりやりこんだ指標として用いられています。


一番の狙い目はピラミンクス単発です。それ以外だと超多分割のハードの進化によってNRが徐々に下がっているのでそのあたりでしょうか。(僕の独断と偏見による)


⑦ 上野 柊斗選手


スクリーンショット 2019-12-12 13.27.15

Sum of Ranks日本2位ですが2020年に足が廃止されることで中島選手を抜かすことが確定しています。いやほんまなんもかてねえ…(僕は4単発と6単発だけですがたぶん関西大会で6は殺される)


弱点?見たら分かる通りそんなもんないです。強いて言うならクロックとかで、それ以外ならかなり頑張って3BLDか5BLDで抜かすとかでしょうか。無理




⑧ 洲鎌 星選手

スクリーンショット 2019-12-12 13.35.48

Sum of Ranks日本3位ですが足廃止によって現状のままだと中島選手と上野選手を抜かしてNR1が確定しています。おめでとうございます。(ミスリードでしたが洲鎌選手と上野選手の足のNRの差によって上野選手は2位のままとなります)


さて、立方体で抜かすのは不可能なので一番の狙い目は5BLDです。「よっぽどのことがない限り二度とやらない(本人談)」らしいので頑張って仕組みを覚えましょう。 






まとめですが、ただただSum of Ranks上位をピックアップしただけになりました。(そりゃそうだ)



7年間君臨していた中島さんの最後のNR(NRという表現は少し微妙なところがあるけど)がついに更新されるのは時代の流れを感じます。そんな少しの寂しさと中くらゐのめでたさを感じるおらが春にこんな記事を投稿させて頂きました。そして僕は洲鎌さんにピラ単発しか勝ってないからスゴクヤバイ。



国内で僕のNemesisがいなくなったのは今年のことです(1月に4単発で中島さんとうえしゅうさんを同時に抜かしました)。種目を絞っているので仕方ないとはいえなかなか時間がかかりました…。



NRなど到底無理で自分より優れたキューバーがたくさん存在するのは紛れもない事実ですが、「自分に全種目で完全勝利している人はいない」というだけでも界隈にほんの少しの爪痕を残した気持ちになります。ゼロは無理でも3人以下にするなど、様々な方向からキューブを楽しんでいきましょう。




最後にそんな僕の記録一覧です。

スクリーンショット 2019-12-12 13.55.10



Sum of Ranks 日本45位でした。


じゃあな!



※記事公開前にまっしゅに読んでいただきました。この場を借りて感謝します、どうもありがとうございました。 
 

この記事はSpeedcubing Advent Calendar 2019 24日目の記事です。

 
と、いうわけで6Yauの後半、エッジの解法についての話です。まあ基本的には去年らみが書いていたこれ読めば良いんですが、今年になってごく一部の界隈で「この解法、良いんじゃね?」となっているのがタイトルに書かれている「4×4&5×5 pairing」という解法です。Robert Yauがやってみたら普通にSub100する程度にはポテンシャルがあるみたいです。僕も最初は水素水を見るような目で見ていたのですがいざ試しにソルブしてみると、あれ、案外悪くない。


それでは、この解法の概要を動画も交えて説明していきます。 








利点として上げられることは…

①4と5Yauの解法そのものであるのでシンプルに馴染みやすいし、探索範囲を大幅に減らせる

これはそのままです。4×4パートでは内側の二層だけ(なんか良い略し方無いかな…そうだ、Middle 2Layerの略でM2Lってどうだろう???)を探せば良いし、5Yauパートでは5Yauのエッジセットをすれば良いので当然指は止まりにくくなります。



②内側のエッジを4×4のエッジとして扱って揃えるので内側のウイングエッジ交換が出現しない


スクリーンショット 2019-12-07 19.22.57

これのことです。僕はこれ回すの苦手なので嬉しい。


③センターをスライスせずに揃えるのでエッジセットの切れ目が無くなる(理論上、止まらずにエッジを最後まで揃えやすい) 

センタースライスをせず、クロスエッジをモタつかずに揃えることができれば完全にこの部分は上位互換と言えます。上の解説動画ではかなり強引(と言うか紛れもなく下手)な方法でセンターをずらすことなくラストクロスエッジを揃えましたが、改良すればもっとタイムロスを無くせると思います。



そしてやはり欠点としては手数がかなり増えてしまうことです。







「5をSub60したいのならYauが楽だがSub40したいのならReductionが楽」という言葉があります。



あ、言ったの僕です。




つまりSub60程度ならかなりソルブにムラがあっても出せる、僕程度でもSingleなら出せる。その理由はクロスを先に埋めることで探索範囲を狭め、止まる確率を減らしているからです。あとは自分のtpsに任せて止まらずに回せば良いというわけです。


一方でSub40は手数が少ないReductionでも非常にギリギリであり、下のエッジを探索しても全く指が止まらない天才でないと到達できないというわけです。Yauの天才がいかに止まらずに回しても絶対的な手数が多いのでSub40は難しいということですね。



同様のことが6でも言えます。Sub90が目標ならReductionの方が良いですがSub120ならYauの方が出しやすいと思います。この4×4&5×5 paringはクロスエッジを先に終わらせて探索範囲を狭める通常の6Yauに加え、前半は内側エッジだけを揃えて後半は実質5のエッジを揃えるという風にさらに探索範囲を狭める、言わばYauの中のYau、Yauの本質とも言える解法なのです。(僕は5×5パートを棟梁式で行うのでさらに探索範囲を狭めています。Yauerの中のYauerの中のYauerというわけですね(意味不明)。)




他につらいことを挙げるなら4×4パートで関係ないパーツが目移りしやすいです。通常の4のエッジは終わったら全部揃っているので(当たり前)。

スクリーンショット 2019-12-07 19.48.00

これはすでに4×4パートが終了しています。でもすぐには判断しにくいですよね。


こういう時こそ僕の3年前のアドカレの出番です。そう、8を作る足し算を強く意識するやつです。
エッジが初めから一個揃ってるので後半は4点交換が出てきやすいな〜とかそういうのです。これがきちんとできていると3パートの時に二点交換を忘れていたことに気付くみたいな悲劇を避けることができます。


こんなこと考えなくてもすぐ判断できるのなら別に見なくていいです。

あとは細かいtipsを少しだけ紹介します。




(まだ研究中です)





この方式を用いた僕の今のタイムはAo100が2:15ぐらいです。もうちょい速くなると思いますが…。




安定感が売りのYauをさらにYauチックに洗練することでさらなる安定感を産む新解法、mean競技に非常に向いているのではないでしょうか。全国1億2000万の6Yauerの皆さん、ぜひとも導入を検討してみてくださいね。(現在使用者は僕とRobert Yauの二人)


では最後にこの解法を使ってSub120する動画が撮れたのでそれでお別れです。


 











※記事公開前にらみに読んでいただきました。この場を借りて感謝します、どうもありがとうございました。 

この記事はSpeedcubing Advent Calendar 2019 の24日目の記事のために書かれたものです。




ある日動画を撮っていたら突然Ao5 8.806が出ました。


Ao5 Sub9は自体は何回も出したことあるんですけど動画に残せたのは初で、少し嬉しくなったので解説と思考過程などを書き連ねていきます。

「こんなに色々考えているのか」と思うかも知れませんし、「こんなんじゃ甘すぎるでしょ」と思うかもしれません(甘すぎることはないと思うけどね)。なお全部青クロスです。分かりにくい場合は各自クロス色をB面に追いやってからスクランブルして変換してください。

なお、去年のあさとさんのアドカレの方がはるかにレベルが高いです。














avg of 5: 8.806

タイム一覧:
1. (8.000)   R' B' L2 D2 F2 U R2 D U2 L2 F2 U F2 U2 F' L' F2 D2 B' F 
2. 8.416   L D2 L2 F2 D B2 D2 L2 R2 U' L2 B2 R B U' R' D U2 B2 L 
3. (10.433)   U L2 F D' R' U F U2 L' B2 L2 B2 U' L2 U' B2 R2 U L2 U2 
4. 8.830   B2 U' B L2 B U2 F' L2 B' D2 U2 R2 F' D R2 U R' F' D2 R 
5. 9.173   L' F' U' B2 D F2 U R2 U' F2 R2 D L2 R2 B R B' L2 U F' D


 


1. (8.000)   R' B' L2 D2 F2 U R2 D U2 L2 F2 U F2 U2 F' L' F2 D2 B' F 


x y2 D' R2 D' R2 D
U2 L U' L' 
U L' U2 L U L' U' L
R U R'
y R U' R' U R U' R'
x' R U' R' D R U R' D' x
U' R U R' F' R U2 R' U2 R' F R U R U2 R' U'

52moves/8.000=6.50tps


 
x y2(U緑F白) D' R2 D' R2 D(cross)

赤黄ペアはどうしたって保存できるのでどうでもいいとしてオレンジ正面でU' R2 D' R2しなかった理由は、その位置から赤黄ペアをスロットインするにはEOが逆なのでy'持ち替えが発生してしまうからです。

一応Fw R' Fw'とかR2' F R F' RとかR' F' U' F Rとか色々あるけどまあ持ち替えることになるだろうなと判断して白正面からソルブしました。



R2が二回出てくるなら片方R2'って回せや。




U2 L U' L' (F2L#1)  (ここまではインスペクションで完読み(当たり前))

U L' U2 L U L' U' L (F2L#2)


このL' U' Lスロットインをしているタイミングあたりで青橙白コーナーがRUFコーナーに来そうだという判断をしていました、そしてRBエッジの緑色が見えていたので消去法で橙白エッジがU面にあると確定、しかも白パーツがU面にあるので次に回すF2Lの可能性としては

① R U R' (橙白エッジがUBに来た場合。とっても嬉しい。)

② R' U R2 U R' (橙白エッジがULに来た場合。まあまあ。)

という二択になり、結果①だったので


R U R'(F2L#3)

となりました。

(今思えばF2L#2の前に橙白エッジが真正面に来てるしその時に確認しておけば良かったわ)




 そしてこの瞬間に黄橙エッジのEOが逆であることは見ればわかるので

y R U' R' U R U' R'(F2L#4) 

となります。

OLL
Ra


LLが遅いのは許してください。(泣)

F2L#4はR U' R'すると有名な2×3のWV、R' F R U R U' R' F'になります。合わせてy R U' R2' F R U R U' R' F'でOLLskipからのRaというわけです(僕の実力ではまだできない…)。



ソルブ内容はここから。 クロス色が違う場合はスクランブルの頭に適宜持ち替え記号を付けといてください。 白クロスならx




閑話休題。

BRスロットコーナー埋まりこみ、エッジU面パターンはエッジEOの有無とコーナーの向き3種類で合計6種類あるので、他のスロットインをしている間にコーナーの向きとかエッジのEOとかを確認しておくと吉です。エッジしか確認できていなくても時短になります。


・エッジEO無し

青コーナーDBR  R U R U R U' R' U' R'  or   R U R U R U' R2'   or   R2' U R U' R2

(一つ目のはFRスロットができてる場合に使う、三つ目のはXcrossでもよく使う)

D(D') R' U' R D'(D) って使ってる人いるのかな、R2出てこないし結構先読みしやすいんじゃないですかね



青コーナーRDB    R' U' R U R' U' R

yした位置ならスレッジハンマー(R' F R F')するとI型ができます。ドット回避なら x (R' U R U')×2 とかもあります。


ところでセクシー三回型のクロス色が上向いたやつ、x (R' U R U')×3というOLLskip手順あります(この手順は2CP2なので実力者からするとPLL読みやすいらしいです。でもxするから見えないもん…)が僕はU' R U' R' U R U2 R' U' R U R' を使っています。


いや話脱線しすぎでしょ



青コーナーBRD  R' U R U' R' U R 




・エッジEOあり 

青コーナーDBR    y R' F R F' R U R' or  y F' R U R' U' R' F R   or  y R' U' R' U' R' U R U R


他にもy D(D') R U' R' D'(D)もあるよ、スロットインは別にR U R'でもなんでもいいよ
あともちろん持ち替えずにR' U RでI型を作るLBLで使う手順もあるよ





青コーナーBRD    y R U' R' U R U' R'


青コーナーRDB    y R U R' U' R U R' 


これy2の位置からならF U' R U2 R' F' とかいうのもあるよ、ドット回避に使えますね(ほんまか) 


 
…とまあこれを見れば分かるようにエッジのEOの有無によってyするべきかしないべきかはクッキリと分かれてしまうわけです。だからその前にエッジのEOを確認しておきましょう。なんとなく不安だからという理由でFRスロットの位置に来るようにとりあえず持ち替えるのは最低です。僕のソルブのF2L#4でも明確な自信の元でy持ち替えをしていることが確認できると思います。









2. 8.416   L D2 L2 F2 D B2 D2 L2 R2 U' L2 B2 R B U' R' D U2 B2 L  

x2 R U x' D L' R' F R D2
U2 R' U R
R U2 R' U R U' R' 
y' U R U R' U2 R U R'
y' U R' F R F' R U' R' U R U' R'
U' Rw U2 R' U' R U' Rw'
U R' U2 R U2 R' F R U R' U' R' F' R2

61moves/8.416=7.24tps 

このソルブは失敗です。偶然8.4が出ただけ。(後の分析による結果) 

 x2(U黄F青) R U x' D L' R' F R D2(cross)

まずこれが大失敗です。x L' Fで黄橙ペアと白橙ペアが簡単にできるんだから無理にでもそれを使えば良かった。残りのクロスエッジがつらそうと判断して上のようにクロスを処理しましたが実際そこまでつらくなかった。例えばx L' F D' U2 R F D' U' LのXcrossとかを読むのもそこまで難しくなかったのでこれはインスペクション読みをサボってしまう悪いクセが出てしまいました。



U2 R' U R(F2L#1)

はい、もうバレているかもしれませんがこの赤白ペアIT化は100%完全なラッキーです。人生こんなもん。


R U2 R' U R U' R' (F2L#2)

今更汚名返上できそうにないですがこれは#1を回しているときに赤黄ペアの動きを完全に追っていました。R' を回した瞬間にペアが切り離されてこの形になるのが""視え""ていたということですね。うふふ。


y' U R U R' U2 R U R'(F2L#3)

この形はエッジが正しい向きに埋まりこんでいるのでなんとどう持ち替えてもEOが正しい!最高!ジャックポットタイム!!!



はい。これ、最後にBLスロットが残るとキツいのでy'持ち替えするところまでは正しい判断なのですが回した手順がダメ。

この場合は y' D' L' U L Dが最短です。最近はこういうのもきちんと出来るようにいろいろ意識しながら練習していたのにこのザマですね。つらいですね。

でもおそらくこれ回してたらその後E-perm出てたっぽいしF2L下手で良かった〜



y' U R' F R F' R U' R' U R U' R'(F2L#4)


これが本ソルブ最大の悪。なぜならFLスロットの時点でEOが合っているのだからU L' U2 L U L' U' Lと回せば良かったのに(普通に第1ソルブのF2L#2でもやっている)、y'してスレッジハンマーしている。この位置にあるのにわざわざy' スレッジハンマーして許されるのはBLスロットを残している場合かドットOLLを回避する場合ぐらいです。ダメ。雰囲気でF2Lをやっている。何も考えていない。指を早く動かせばいいと思っている。失格。

そして最も恐ろしいのはこのF2L#4をU L' U2 L U L' U' Lと回していればなんとPLLskipしていたという事実。もう一回ソルブしてみた結果一発目で5.80が出ました。はあ。

U' OLL
U Rb

はあ。

ソルブ内容はここから、途中で紹介したソルブはここから。





 3. (10.433)   U L2 F D' R' U F U2 L' B2 L2 B2 U' L2 U' B2 R2 U L2 U2

x y R U' Lw U' x U' R' F R L D
y' U2 R' U2 R U R' U' R
R U' R' U R U2' R' U R U' R'
y' R U R' U2' R U R'
y' U R U' R' U2' F' U' F
U' F R U R' U' R F' r U R' U' r' 
U2 R' U2 R U2 R' F R U R' U' R' F' R2 U2

71moves/10.433=6.81tps 


最も分析したくないやつの番です。基本的にこんなもの解くのに10秒もかかってるやつはなんかめっちゃ引っ掛かったかめっちゃ致命的なことしてるに決まってるんですよ。(暴言)


x y(U緑F赤) R U' Lw U' x U' R' F R L D(cross)


思考停止。
とりあえずクロスを揃えただけって感じですね。なのでF2L#1を全く追えていない。

こういう赤白ペアみたいにクロスやってる間に切り離されてしまうな〜という場合はできるだけバラバラにならないようにする努力をしましょう。

例えば前半x' y R2 U' Lw U' Lw' とすればまだ赤白ペアが保存されます。その後U' R' F L R Dとすれば切り離されはするもののU面で動きをかなり追いやすいので止まらずにF2L#1を回しやすいです。R' U' R' F L R2 Dとして赤白ペアを完全に保存するのも良いと思います。(手数的にもそうすべきだった)

裏話ですが上記のx' y  R2 U' Lw U' Lw' U' R' F L R Dとクロスを処理するとなんと黄橙スロットがXcrossになり、その後に U' R U R' U2 R U' R' として切り離された赤白ペアをもとに戻すとなんか白橙ペアもIT化されて
U' R' U R  y' R U' R' U R U2 R' U R U' R' 
U OLL Jbと神展開になります。これも解き直してみると一発で6.86が出ました。泣きそう。


なんかもうこの先やらなくていい気もしますが一応やりましょう。

y' U2 R' U2 R U R' U' R(F2L#1) 

全く保存できずに見るも無残な姿になった赤白ペアをしっかり時間をかけて発見する。


R U' R' U R U2 R' U R U' R' (F2L#2)


まあこの埋まりこんでるのは#1を回してる時に見つかっていたのでほぼノンストップ。


y' R U R' U2' R U R'(F2L#3)

これも先ほど出てきたやつ。なぜキーホールが使えない。練習不足。
しかし本当の悪はこの先に控えている。 







y' U R U' R' U2' F' U' F(F2L#4)











やった

 


U L' U2 L U' L' U' L U' L' U L  or U F U' R U' R' U2 F' ですね。持ち替えた瞬間に己の罪に気付いてF' U' Fってごまかしてるけど許されないですねえ。

OLL
Rb 



ここは特に工夫なし。いつも通り。


ソルブ内容はここから。

どうでもいいけど3連続R-permなんだね 





4. 8.830   B2 U' B L2 B U2 F' L2 B' D2 U2 R2 F' D R2 U R' F' D2 R

x y' R2' F2 U2' L2
U2' R U R' L' U L
U F' U' F U L U L'
U F' U' F U' R U R'
U' R' U R U' R' U R
U' U2 R U R2 U' R' F R U R U' F' 
U2' F R U' R' U' R U R' F' R U R' U' R' F R F' U

67moves/8.830= 7.59tps



x y'(U緑F橙) R2' F2 U2' L2(cross) 



R2' F2 はRUFgenのGc-permとかでもよく出てくるやつ、そんでU2'はきちんとダブルトリガーを使います。

さてここで僕が読んでいたF2L#1パーツは白橙ペアです。クロス二手目のF2でエッジがFRスロット側に移って来ますが当然EOは変化しません。だからクロスはF2 R2でなくR2 F2とやりました。
さらにコーナー側もU面から動かないので簡単。(そもそもクロスが4手なんだからこれぐらい読めて当たり前だった…) 


 U2' R U R' L' U L(F2L#1)  

 

さてこのパターンの一番有名なのはなんですかね、たぶんU' R U R' U2 L' U' Lですかね。
普通のI型、もしくはT型スロットインのタイプのF2LはFRスロットとBLスロットが、BRスロットとFLスロットが同一のEOなのでおなじIT化手順しとけばなんとかなります。今のも基本手順 U' R U R2' U' RをFLスロットに置き換えただけです。

さて、僕はこの手順、U2 R U R' L' U Lというのも知っていて、ご覧の通りコーナーをU2の位置に持って行くので元々その位置にあればこの手順一択なんですが手前側にあるとどっちの方が速いかは少し迷いどころ。(ほとんどの場合は U2 R U R' L' U L がいいと思うけどね)



インスペクションの時点で赤白ペアがどこに行くかは全く読んでいなかったんですが、F2L#1を回す直前に赤白コーナーがUFLにやってきました。この時点で U2 R U R' L' U L を使うことにしました。U' R U R' U2 L' U' L を回すと赤白コーナーが埋まりこみます。最悪ですね。



ここまで理論的に考えたというよりかは赤白ペアの位置をなんとなく追って(あ、これあっちの手順使わない方が良さそうだな…)という雰囲気があったという感じです。 この感覚は今までの数万ソルブの中でその手順を使ったせいでコーナーが埋まりこんでしまって繋がりが悪くなった経験や、例のやつで他のパーツの動きも確認する練習をしていたことで体に染み付いたものです。

例のやつって何?という方はこれ読んでください。




U F' U' F U L U L'(F2L#2) 


別に悪くはないと思うけど…これはU2 R' F R F' L U L'の方が良かった気がする。これもコーナーが元からU2の位置にあれば嬉しいな、という手順です。この形はU2 スレッジハンマー、これテストに出るよ。





はい、実は U2 F' L U L' F が最短手順です。これ回すの苦手でまだ未実装。うう。




U F' U' F U' R U R'(F2L#3)


 
全く同じ形が二連続で出現しました。さすがにU2 スレッジ U2 R U R' は冗長かな〜ということでこの手順で問題ないと思います。

さてここで赤黄エッジのEOが見事に正しくなっています。



ところでこのVLS(上の)をご存知でしょうか。
スクリーンショット 2019-11-22 2.07.54

これを普通にU R U' R'スロットインするとこのOLL(上から二番目)になります。F' U' F U R U2 R'が完全に一致している。
スクリーンショット 2019-11-22 2.09.27

 そしてF' U Fの部分でFRエッジとULエッジのEOが反転しています。VLSの手順もF' U Fで反転したエッジのEOを合わせています。(まっしゅに教えてもらった) 


ということでこの手順で赤黄エッジのEO反転を狙った…のではなく、この手順を回している途中に赤黄エッジが反転しそうかな〜と、これも感覚ですね。一旦赤黄パーツがFRスロットに埋まりこんだのでそのあたりでEOが正しくなったことがはっきり分かりますね。


さて今まで口を酸っぱくさせてきたように、RULをいくら回してもEOは変化しません。つまり…

クロスOLL以外のOLLは必ずF(などのEO反転)を含みます。



(当たり前のことをさも大発見かのように言う)



OLLの覚え方の一つとして「必ずF2Lスロットが戻ってくるんだからその動きを追ってみる」というのがありますが、「どこの動きでEOを整えているのか(もちろんF2Lスロットに影響を及ぼさないように)」を見るとさらに覚えやすくなるかもしれないですし、全て覚えている人も新たな発見があるかもしれないです。(覚えやすくならなくても新たな発見が無くても僕は知らん。)





そしてラスト。

U' R' U R U' R' U R(F2L#4) 


第一ソルブの解説のところに書いたエッジEO無し、青コーナーBRD手順です。 

4.3
 
4.3秒時点でF2L#3が終わり…

4.9
 4.9秒ですでにF2Lが終了している。



BRDコーナーはいつ見たのかって?そんなの僕の手にかかれば他の手順回してる時にいつでも確認するタイミングありますよね。ふっふっふ(調子に乗るな)。 


OLL
U2' Y U 

ソルブ内容はここから。

動画からも一目瞭然ですがLLの判断はからっきし。これで8.8ぐらいってところですね。うーん…







 5. 9.173   L' F' U' B2 D F2 U R2 U' F2 R2 D L2 R2 B R B' L2 U F' D

x U R' F U L2 U2 R2
U R' U R U' R' U' R U' R' U R
R U' R' U2 y' R' U' R
U' U' y' R U2 R' U' R U R'
y U2' R U R' U' R U R'
F U R U' R' F'
U2 R' U L' U2 R U' R' U2 R L U2

61moves/9.173=6.65tps 


これも致命的なミスが一つと努力不足によるタイムロスが一つあります。まあ行ってみよう。


x(U緑F黄) U R' F U L2 U2 R2(cross)


赤エッジと橙エッジを逆に入れたままにして後でM2 U2 M2 とするのも考えましたが今回は普通にやりました。なんとか動きが読めたのは赤白エッジだけでコーナーは見失いました。


U R' U R U' R' U' R U' R' U R(F2L#1)
 


セクシー3回系のはEOが合っているのでBRスロットでも色々な手順があります。
コーナーがBLの位置にあればR' U Rでエッジを追い出してから U' R' U R U' R' U R とか(上の手順)。
 
コーナーもBRの位置にあるなら R2 U' R2 U' R2 U2 R2 とか(手数は短く見えるけど180°多すぎ。好きじゃないので僕はほとんど使いません。)

まあ好きなの使ってくだせえ



R U' R' U2 y' R' U' R(F2L#2) 


これは「正しい持ち替え」ってやつですね。終わったスロットを後ろに持って行って良い感じ。F' U' F y'のように持ち替えずにスロットインしてから結局持ち替えるような無駄な行為はやめましょう。


さあ、ここからがこの5ソルブの中で最大の悪。


U' U' y' R U2 R' U' R U R' (F2L#3)  


黄橙ペアが目の前にあったのに見失ってしまった…どうして…どうして…。


これちゃんと U' R U R' U' R U R'からやったら勝手に白橙ペアもIT化されてるんだけど。


ただその場合白橙ペアを y' R U2 R' とスロットインするとダルいOLLからG-permだったし結果オーライ(結果オーライじゃねーよ) 、F U2 F' と持ち替えずにスロットインすると簡単なコの字OLLからのA-permで悪くない。とにかく僕のように目の前の黄橙ペアをスルーする理由は何もないです。



y U2' R U R' U' R U R'(F2L#4)

OLL
Ja

 


LL運が良かっただけじゃん。しかもこのJaもz持ち替えするやつちゃんと回せていればもっと速かったのにとっさにあっちを回してしまった…

ところであの6手OLL(F U R U' R' F')、裏から二層回しのやつしか出来ない人たまにいますね。さっさと覚えてください。 

ソルブ内容はここから。




はい、終わり!やはりインスペクションでF2L#1を読めた場合は高確率で良いタイムが出ます。難しくても諦めずに他のパーツの動きをできるだけ追っていきましょう。まずはエッジだけからがオススメです。向きは2通りしかないしEO判断によってクロスのフィニッシュ位置も決めやすいし。


そして今の僕のF2Lのレベルはだいたいこんな感じです。意外といろんなパターンの紹介や解説ができたかな〜と思いますね。人間誰しもミスはある。それでも覚えた知識は無駄にならない。 覚えていないことは本番で出来るはずがないし、豊富な知識は余計な持ち替えを回避する自信にも繋がる。地に足付けて練習しましょう。



そしてLLはまだまだ下手ですね。F2Lは回すのが下手でも先読みと繋がりでごまかせるのに対してLLは露骨に地力の差が出てくる感じです。





それではここ最近での上手くいったソルブを二つ紹介してお別れです。こんなソルブがいつも出来ているわけでは全くもって無いのでそこだけご注意ください。まだAo100 10.3だし。





おまけ① 7.492 F L R2 B2 L2 U F2 U' R2 F2 D B2 U2 R2 L F2 D U2 F' U L

x y' L2 F' R' L'
U R U R' U' y L U L' 
U F R' U' F' R
R U R' U' R' Rw U R U' Rw'
U2 R U R' F' R U2' R' U2' R' F R U R U2' R' U'

45moves/7.492=6.01tps 


x y'(U緑F橙) L2 F' R' L' (cross) U R U R' U' y L U L' (F2L#1) (ここまでインスペクション読み) U F R' U' F' R(F2L#2,3,4) OLL Ra

このソルブ最大の特徴はなんと言っても見たことのない「F2L#2,3,4」という文面。


まずクロスを普通に処理すれば白橙ペアがFRスロット側に倒れ込んでくるのは簡単に分かるので、「IT化した後はFLスロット側に持ち込む y 持ち替えをしよう」というところまで判断していました。この時点でクロスの一手目のL2で赤白ペアが出来ることには全く気づいていなかったし、後半のL U L' スロットインでどのように切り離されるのかも全く分かっていません。

最初のU R U の時点で赤白ペアが黄橙スロットに入り込みました。この時点でEO逆転は確定です。

FLスロットにエッジがEOありの状態で埋まり込んだBRスロットイン手順はコーナーの向きによって

R' F' U' F' R


F R' U' R F'


R' F R U R' U2 F' R


の三種類があり、僕は全て知っているのでこのままy持ち替えしても問題ない、次は赤白ペアをBRに入れればいい感じだぞと考えました。

そしてF2L#1が終わって青赤白コーナーの向きと位置を判断。これはUしてF R' U' R F'だ!と意気揚々とUしたところ…



なんか赤黄ペアも黄橙ペアもできてるんだが…???


どうなんだ、これ赤白ペア先に入れることで崩れたらめっちゃもったいないぞ、先にこのペアを処理するか…??



と考えつつ1秒弱の停止を経て最初のF R' U' をゆっくり回したところ、どうやら奇跡的に全部入りそう。通常の場合は後半の2手はR F' と回さなければFRスロットが飛び出してしまいますが、今回の場合はF' Rと逆の順番に回すことでFRスロットインが完了します。

こうして5手で3つのF2Lを入れた後は適当にLLをこなして7.49。これはSub6出せた…




ソルブはここから見れます。(動画ではない)



おまけ② 6.864 F R2 L' B U' F2 L' U B2 U R2 L2 B' L2 D2 F' D2 B' D2 B'


x y R D' F U R' U' R U' R2
L' U' L
y R' U R U R U' R' F R' F' U R
R U R' U' R' F R2 U R' U' F' 
U2 

36moves/6.864=5.24tps 



x y(U緑F赤) R D' F U R' U' R U' R2(Xcross)
L' U' L(F2L#2)
y R' U R U R U' R' F R' F' U R (F2L#3,4)
OLL U2(PLLskip)



このソルブもXcrossとF2L同時処理がかっこよく決まったので解説(自慢)します。


このスクランブルのインスペクション読みのレベル1は R D' F U' R2でクロスが完成するのまでが読めることでしょうか。

仮にレベル2があるとするなら、クロスが終了した時点で赤白ペアが後ろ側に移動することが読めて、
R D' F U' R2 からのU' R U' R' U' R U R' U R U' R'まで一息で回せると言ったところでしょうか。


実はBRスロットが空いていれば U2 R' U' R' U R2 U' R2とかU2 R' U' R U' R' U R2 U' R'などのBRスロットぶっ潰し手順があるので僕は前者を使っています。




そして僕はレベル3に到達してしまいました。まずこのペアが反対側にある場合のF2LにR2 U2' R' U' R U' R2'というものがあります。つまりこれを最初から回すと



R D' F (U' R2 R2 U2') R' U' R U' R2'



の3手キャンセルで



R D' F U R' U' R U' R2'



のXcrossが完成します。これを天才と呼ばずして何と呼べばいいのか。




上にも書いたように様々な手順を知っていることは余計な持ち替えをしない自信にも繋がり、短いXcrossを回せる可能性も上がります。知識増やしてこうな。FMCにも使えるかもよ。


Xcrossに満足してF2L#2の発見は遅れました。よくあるやつ…




そしてF2L#3,4は嫌な感じで2つとも埋まり込んでいます。これをR' U R U R U' R' F R' F' U R という同時処理したわけなんですが…

この完全な埋まりこみパターンは全部で3^2×2×2^2=72パターンあります。そして僕は当然この全パターンを…







覚えているわけがないです。


僕が確認したのは黄橙ペアのエッジEOが正しいこととコーナーの位置のみです。確実に使えるのは

R2 U2 R2 U2 R2

y F' Lw' U2 Lw U  F R U2 R' 

y F Rw U2 Rw' U' F' L' U2 L

ぐらいしかありません。この場合黄橙エッジがFRスロットに正しく埋まり込んでいるのでEOが正しい。それならば先にBRスロットを埋めてしまえば良い(僕はEOが合っていればいかなる手順でも持ち替えずに回せるので)という判断だけでとりあえずR' U Rとしてコーナーを出してきました。
(直前にyしたところなのでFRスロットのエッジのEOが合っていることは確認できていてもBRスロットのコーナーの向きまでは確認出来ていないという背景もあります)




というわけでR' U R Uすると反転バーができるのでそこからR U' R2' U RとしてFRスロットを処理する予定でしたが、R U' R'まで回したところで偶然白橙ペアもできてしまいました。よってここから方向転換してF R' F' U Rで同時処理しました。


F R' F' U R のタイプの同時処理はRw U' Rw' U F や R' F R U' F' などが存在するので覚えておきましょう。


ソルブ内容はここです。(これも動画ではない)




もう一度言いますがこんな上手いソルブはほとんどの場合出来ません。勝手に僕のことをすごい人だと勘違いしないようにしましょう。



お疲れ様でした、それでは他の記事でお会いしましょう。









※記事公開前にうえしゅうさんとまっしゅに読んでいただきました。この場を借りて感謝します、どうもありがとうございました。 

このページのトップヘ