この記事はSpeedcubing Advent Calendar 2019 24日目の記事です。

 
と、いうわけで6Yauの後半、エッジの解法についての話です。まあ基本的には去年らみが書いていたこれ読めば良いんですが、今年になってごく一部の界隈で「この解法、良いんじゃね?」となっているのがタイトルに書かれている「4×4&5×5 pairing」という解法です。Robert Yauがやってみたら普通にSub100する程度にはポテンシャルがあるみたいです。僕も最初は水素水を見るような目で見ていたのですがいざ試しにソルブしてみると、あれ、案外悪くない。


それでは、この解法の概要を動画も交えて説明していきます。 








利点として上げられることは…

①4と5Yauの解法そのものであるのでシンプルに馴染みやすいし、探索範囲を大幅に減らせる

これはそのままです。4×4パートでは内側の二層だけ(なんか良い略し方無いかな…そうだ、Middle 2Layerの略でM2Lってどうだろう???)を探せば良いし、5Yauパートでは5Yauのエッジセットをすれば良いので当然指は止まりにくくなります。



②内側のエッジを4×4のエッジとして扱って揃えるので内側のウイングエッジ交換が出現しない


スクリーンショット 2019-12-07 19.22.57

これのことです。僕はこれ回すの苦手なので嬉しい。


③センターをスライスせずに揃えるのでエッジセットの切れ目が無くなる(理論上、止まらずにエッジを最後まで揃えやすい) 

センタースライスをせず、クロスエッジをモタつかずに揃えることができれば完全にこの部分は上位互換と言えます。上の解説動画ではかなり強引(と言うか紛れもなく下手)な方法でセンターをずらすことなくラストクロスエッジを揃えましたが、改良すればもっとタイムロスを無くせると思います。



そしてやはり欠点としては手数がかなり増えてしまうことです。







「5をSub60したいのならYauが楽だがSub40したいのならReductionが楽」という言葉があります。



あ、言ったの僕です。




つまりSub60程度ならかなりソルブにムラがあっても出せる、僕程度でもSingleなら出せる。その理由はクロスを先に埋めることで探索範囲を狭め、止まる確率を減らしているからです。あとは自分のtpsに任せて止まらずに回せば良いというわけです。


一方でSub40は手数が少ないReductionでも非常にギリギリであり、下のエッジを探索しても全く指が止まらない天才でないと到達できないというわけです。Yauの天才がいかに止まらずに回しても絶対的な手数が多いのでSub40は難しいということですね。



同様のことが6でも言えます。Sub90が目標ならReductionの方が良いですがSub120ならYauの方が出しやすいと思います。この4×4&5×5 paringはクロスエッジを先に終わらせて探索範囲を狭める通常の6Yauに加え、前半は内側エッジだけを揃えて後半は実質5のエッジを揃えるという風にさらに探索範囲を狭める、言わばYauの中のYau、Yauの本質とも言える解法なのです。(僕は5×5パートを棟梁式で行うのでさらに探索範囲を狭めています。Yauerの中のYauerの中のYauerというわけですね(意味不明)。)




他につらいことを挙げるなら4×4パートで関係ないパーツが目移りしやすいです。通常の4のエッジは終わったら全部揃っているので(当たり前)。

スクリーンショット 2019-12-07 19.48.00

これはすでに4×4パートが終了しています。でもすぐには判断しにくいですよね。


こういう時こそ僕の3年前のアドカレの出番です。そう、8を作る足し算を強く意識するやつです。
エッジが初めから一個揃ってるので後半は4点交換が出てきやすいな〜とかそういうのです。これがきちんとできていると3パートの時に二点交換を忘れていたことに気付くみたいな悲劇を避けることができます。


こんなこと考えなくてもすぐ判断できるのなら別に見なくていいです。

あとは細かいtipsを少しだけ紹介します。




(まだ研究中です)





この方式を用いた僕の今のタイムはAo100が2:15ぐらいです。もうちょい速くなると思いますが…。




安定感が売りのYauをさらにYauチックに洗練することでさらなる安定感を産む新解法、mean競技に非常に向いているのではないでしょうか。全国1億2000万の6Yauerの皆さん、ぜひとも導入を検討してみてくださいね。(現在使用者は僕とRobert Yauの二人)


では最後にこの解法を使ってSub120する動画が撮れたのでそれでお別れです。


 











※記事公開前にらみに読んでいただきました。この場を借りて感謝します、どうもありがとうございました。