この記事はSpeedcubing Advent Calendar 2022の25日目の記事です。24日目の記事はTRCさんの「Cube SEを開発した話」でした。便利そうですね。僕も社用PCに入れようかな。
このAdvent Calenderも10回目ですか。僕が最初に投稿したのが2016年なので歳を取ったものですね。
最終日にした理由はとりあえず締切を伸ばすためでした(怠惰)。
まだ前編しか書けていませんが(大罪)、良ければご覧下さい。
大学最終学年の2020年度、WCA Asian Championship 2020はマレーシアのクアラルンプールで開催予定でしたが新型コロナウイルスの影響で中止となってしまいました。僕はこのアジア大会に行くつもりが少しだけあったのですが、結局アジア大会には一度も行かないまま6年間の大学生活を終えることになりました。
そんなこんなで社会人生活が始まって1年少しの2022年5月23日、ある一大イベントの開催が告知されました。
このAdvent Calenderも10回目ですか。僕が最初に投稿したのが2016年なので歳を取ったものですね。
最終日にした理由はとりあえず締切を伸ばすためでした(怠惰)。
まだ前編しか書けていませんが(大罪)、良ければご覧下さい。
大学最終学年の2020年度、WCA Asian Championship 2020はマレーシアのクアラルンプールで開催予定でしたが新型コロナウイルスの影響で中止となってしまいました。僕はこのアジア大会に行くつもりが少しだけあったのですが、結局アジア大会には一度も行かないまま6年間の大学生活を終えることになりました。
そんなこんなで社会人生活が始まって1年少しの2022年5月23日、ある一大イベントの開催が告知されました。
それが、ルービックキューブアジア大会2022です。

これ、最初「Rubik's」の部分はただのロゴだと思ってたんですけど、大会名にしっかり「Rubik's」が含まれてるんですよね。今までのアジア大会には付いていないのに。
(執筆時追記:さらに調べてみると今年開催されたEuropean Championshipも、North American Championshipにも、South American Championshipにも、African Championshipにも、Oceanic Championshipにも頭に「Rubik's」と付いている。今までの大会には全く付いていないのに。
数年前の WCA公式記録は「3×3×3 cube」じゃなく「Rubik's Cube」、「Clock」じゃなくて「Rubik's Clock」だったんですよ。でもレッドブルの大会の時にWCAが調子に乗ったせいでRubik'sを怒らせちゃって、この文字は使えなくなってたはずなんですが…重要なスポンサーとして復活したみたいですね。それともスポンサーとしては完全撤退してなかったのかな?WCAお金無いのかな?知らんけど)
カザフスタンでの開催が発表された時のタイムラインは「行かない」「誰が行くの?」という感じだったことを覚えています。僕も最初はそんな傍観者の一人で、カザフスタンに行く予定は全くありませんでした。
申し込み開始から約二週間後、定員700人の内まだ20人ぐらいしか申し込んでいないWCAページを見に行ってある感情が浮かび上がってきました。
(4のレベルが低すぎないか…???)
まず、本当にカザフスタンに行くことができるのか?どういうハードルがあるか書き出してみることから始めました。
8月当時、ワクチンを3回接種していなければ日本帰国後に1週間の自主隔離。さらにカザフスタン現地でPCR検査を受診し、陰性証明書を取得しなければなりません。陽性だった場合は帰れず、自主隔離を行って再度検査を受診し、陰性証明書を取得するまでこれの繰り返し…
行かない理由がこんなに出てくるアジア大会ある?
しかしこのアジア大会、行く理由も大きい。
「あの社長、カザフスタンで開催されるルービックキューブのアジア大会に行くので一週間休み取って良いですか?」
社長「え、良いよ。」
皆様も休みの取りやすい会社に就職できるように勉強しておきましょう。
このあたりは実践的なソルブの中で育まれる技術が多いので回数をこなす練習に特化し、全てを意識しながら2ヶ月で7000ソルブぐらいやってました。 やりすぎ
このアジア大会は、初めて尽くしの中手探り状態で計画することが多く貴重な経験だったことはもちろん、日本国内で大会がいつ開催されるかも分からない状態で漫然と4を回していた当時の自分が久々に明確なキューブの目標を立てたきっかけにもなりました。
2022/7/16(土)
池袋キューブオフに珍しく碧くんが来ていたので「僕もアジア大会行くよ〜 Nation's cupは二人だから出られないね〜」みたいな話をしてました。
そんな時に僕が運営に送っていたメール↓

今見返すとこいつ、「このアジア大会って本当に開催されますか?」ってかなり失礼なこと聞いてるな。
7月30日(土)
アジア大会開催前に日本国内で開催された大田大会。僕はこの大会の申し込みは失敗してしまったのですが、見学者として会場に行きました。そこで僕はたかとら親子の会話を偶然耳にします。
た母「野上くんに聞いたんだけど、どうやらもう一人日本人(後ほど判明しますが、これは僕のことでした)が参加するらしいの。まだ申し込みが反映はされていないんだけどね」
僕「へ〜!そうなんですか!誰なんでしょう?(僕のことだとは知らないので本気で疑問に思っている)」
二週間前の池袋オフにより、野上親子は僕が参加することを知っています。ということは、僕以外にもう一人来るのか!?命知らずめ…(←碧くんに失礼)
実際の画面。所要時間頭おかしいな?↓


そして8月1日、Twitterのスペースで参加表明をしたところ、あの男が動き出す…

こいつ、帰国前にMySOSっていうアプリを入れとかないといけないことや、陰性証明書が必要なのは帰国時だけとか、重要なこと何一つ知らないままカザフスタン行こうとしている。覚悟決まり切ってるのか舐め腐ってるのか分からんな。
らいひー、1日のスペースを聞いて初めてアジア大会の存在を知ったらしい。メガのアジアチャンピオン確定演出なんですが。そうして一瞬で覚悟を決めた(?)らいひーは申し込みを完了し、8月4日に4人目の日本人の申し込みが完了しました。
碧くんと「2人しかいないから僕らNation's cupに参加できないね〜w」とか話していたのに何故か「4人になったから僕Nation's cupに参加できないね〜w」となっている。これはおかしい。まあ僕が一番遅いのが悪いのですが…
LINEグループも作って情報共有の準備も万端。

8月9日(火)
前日までにできる限りの仕事を片付けた自分、前日まで大学の期末試験を受けていたたかとら、スーパーのバイトのシフトを代わってもらったらいひー、そして碧くんとお母さんの5人は成田空港にいた…

↑この写真は碧くんのお母さんに撮影してもらったんですが、碧くんは「Y-perm回した状態だった〜直しておけば良かった〜」とか言ってました。
いざ、カザフスタンへ!

これ、最初「Rubik's」の部分はただのロゴだと思ってたんですけど、大会名にしっかり「Rubik's」が含まれてるんですよね。今までのアジア大会には付いていないのに。
(執筆時追記:さらに調べてみると今年開催されたEuropean Championshipも、North American Championshipにも、South American Championshipにも、African Championshipにも、Oceanic Championshipにも頭に「Rubik's」と付いている。今までの大会には全く付いていないのに。
数年前の WCA公式記録は「3×3×3 cube」じゃなく「Rubik's Cube」、「Clock」じゃなくて「Rubik's Clock」だったんですよ。でもレッドブルの大会の時にWCAが調子に乗ったせいでRubik'sを怒らせちゃって、この文字は使えなくなってたはずなんですが…重要なスポンサーとして復活したみたいですね。それともスポンサーとしては完全撤退してなかったのかな?WCAお金無いのかな?知らんけど)
カザフスタンでの開催が発表された時のタイムラインは「行かない」「誰が行くの?」という感じだったことを覚えています。僕も最初はそんな傍観者の一人で、カザフスタンに行く予定は全くありませんでした。
申し込み開始から約二週間後、定員700人の内まだ20人ぐらいしか申し込んでいないWCAページを見に行ってある感情が浮かび上がってきました。
(4のレベルが低すぎないか…???)
まず、本当にカザフスタンに行くことができるのか?どういうハードルがあるか書き出してみることから始めました。
・片道で飛行機三本を乗り継いで20時間前後かかる
そもそも行けるのか?と外務省を確認したところ、渡航は可能。飛行機はというと2019年にカザフスタン直行便が登場したのですが、2020年にコロナ禍が原因で無くなっていました… 2回乗り継ぎ…
そもそも行けるのか?と外務省を確認したところ、渡航は可能。飛行機はというと2019年にカザフスタン直行便が登場したのですが、2020年にコロナ禍が原因で無くなっていました… 2回乗り継ぎ…
・費用もすごい、飛行機代だけで二十数万円かかる
・そもそも自分は今まで海外に行ったことが無いし、カザフスタンの空港で寝たりする必要がある 初海外がカザフスタン…?
・おそらく日本人は数人しか行かないし、有名選手との絡みもほとんど生まれない
・普通に社会人として働いている(まだ二年目のぺーぺー)のに丸々一週間以上休みを取る必要がある
・っていうか思いっきりコロナ禍で、もしも向こうでコロナ陽性にでもなろうものならさらに滞在期間が延びる(まあ、そうそうドンピシャでコロナに感染するなんてことは無いと思うけど笑) 8月当時、ワクチンを3回接種していなければ日本帰国後に1週間の自主隔離。さらにカザフスタン現地でPCR検査を受診し、陰性証明書を取得しなければなりません。陽性だった場合は帰れず、自主隔離を行って再度検査を受診し、陰性証明書を取得するまでこれの繰り返し…
行かない理由がこんなに出てくるアジア大会ある?
しかしこのアジア大会、行く理由も大きい。
・日本で二年以上開催されていない4,5,6,7が開催される、しかもそれぞれ3,3,2,2ROUND
・自分がアジアチャンピオンになれる可能性がある
・二度と行くことのない(断定)国に行くことができる
・なんかKorean Championshipが同一の日程で開催されるので、韓国の有力選手が来ない
これはもしや、覚悟を決めるタイミングが来たのかもしれない。やるのか?本当にやってしまうのか?いやカザフスタンだぞ?冷静になれよ?しかしここを逃したら決してAsian Podiumなど取れないぞ??
覚悟決めるかあ〜〜〜〜〜(ため息)
時間や金がかかること、日本人が全然いないことは自分の覚悟の問題でどうにでもなる。休みを取らなくては。 これはもしや、覚悟を決めるタイミングが来たのかもしれない。やるのか?本当にやってしまうのか?いやカザフスタンだぞ?冷静になれよ?しかしここを逃したら決してAsian Podiumなど取れないぞ??
覚悟決めるかあ〜〜〜〜〜(ため息)
「あの社長、カザフスタンで開催されるルービックキューブのアジア大会に行くので一週間休み取って良いですか?」
社長「え、良いよ。」
皆様も休みの取りやすい会社に就職できるように勉強しておきましょう。
ということで7月にパスポートを取得。3回目ワクチン接種と、市役所に申請を出してワクチン接種証明書の取得。外堀が埋まっていく…(自分で埋めている)
↓「カザフスタンに行く」と宣言することで外堀を埋める佐村健人さんの様子

6月の頭から7月末まで毎日実施していたことがいくつかありましたので紹介します。
※碧くんは「多くのラウンドのある大会でいろんな種目の記録を残したい」というのが主目的だったので行くことは決定事項だったようですね。正しい価値観…
↓「カザフスタンに行く」と宣言することで外堀を埋める佐村健人さんの様子

6月の頭から7月末まで毎日実施していたことがいくつかありましたので紹介します。
①自分のメイン競技のサイクシートの確認
毎日五回は確認していました。早いタイミングで申し込んだら日本の他の速い人が申し込んでしまうかもしれないし、そもそも自分より圧倒的に速いアジア人が3人申し込んだ時点で大会には参加しないことも決めていました。
そういった状況で数時間に一回の頻度でページを更新しながら「あ〜今日も自分より速い人申し込んでない…」と安堵しつつ時を過ごす二か月間でした。 ②飛行機の確認
こちらも非常に重要な問題です。
日本からヌルスルタンへ飛ぶ飛行機は二回の乗り継ぎが必要です。(一回の乗り継ぎで行ける便もたまに存在しますが、ほとんど無い上にめちゃくちゃ高いです。)そもそも毎日あるとは限りません。ある日に出発すると決めてもその日に出る飛行機が無ければどうしようもありません。
しかも目を付けていた良さそうな便がどんどん値上がりしたり、予約が埋まってしまって表示されなくなるなどのもどかしい思いをしながら日々を過ごしていました。
先述の通り、速い人がたくさん申し込んだら僕は参加しない。
行かないかもしれない大会のために数十万円のリスクを背負うこともできないので予約することもできず、スカイスキャナーのサイトを睨みつけながら二か月間を過ごしました。
③4×4の練習
OP後のOLL読み、新しいPP-PLL、4つ目のクロスエッジが遠い位置にあった場合の体系化、パーツが遠くに行きそうな時にセンターの揃え方を少し変えて近くに留まるようにする方法、インスペクションの強化、エッジのアンラッキーパターンの回避方法、セットアップの手数が減らせないかどうかの確認、エトセトラエトセトラ…
ソルブの課題を探すと出るわ出るわ、褒められる部分の方が少ないぐらいでした。
このアジア大会は、初めて尽くしの中手探り状態で計画することが多く貴重な経験だったことはもちろん、日本国内で大会がいつ開催されるかも分からない状態で漫然と4を回していた当時の自分が久々に明確なキューブの目標を立てたきっかけにもなりました。
2022/7/16(土)
池袋キューブオフに珍しく碧くんが来ていたので「僕もアジア大会行くよ〜 Nation's cupは二人だから出られないね〜」みたいな話をしてました。
そうこうしているうちに申し込み締切の7月24日はどんどん迫っていきます。その時点で参加申込者は100人ちょい。日本人はずっと碧くんのみ。自分より速い選手も少ない。そろそろ申し込み手続きするか〜と思っていたら…
締切が8月4日に延長されました。 足掻くなや…
それと、定員がしれっと700人から300人に減っていました。 足掻くなや… (このタイミングでアジアの速い選手がドバっと申し込んだらどうすんねん…) そう思いながら雌伏の時を過ごすのでした。
↑この数か月間で申し込みしなかった選手がこの延長をきっかけにいきなり申し込むわけがない そんな時に僕が運営に送っていたメール↓

今見返すとこいつ、「このアジア大会って本当に開催されますか?」ってかなり失礼なこと聞いてるな。
7月30日(土)
アジア大会開催前に日本国内で開催された大田大会。僕はこの大会の申し込みは失敗してしまったのですが、見学者として会場に行きました。そこで僕はたかとら親子の会話を偶然耳にします。
それによると、
た母「野上くんに聞いたんだけど、どうやらもう一人日本人(後ほど判明しますが、これは僕のことでした)が参加するらしいの。まだ申し込みが反映はされていないんだけどね」
僕「へ〜!そうなんですか!誰なんでしょう?(僕のことだとは知らないので本気で疑問に思っている)」
二週間前の池袋オフにより、野上親子は僕が参加することを知っています。ということは、僕以外にもう一人来るのか!?命知らずめ…(←碧くんに失礼)
しかし話を聞いていると、どうやらたかとらのお母さんは僕の参加を知らないらしい。
え?ということは碧くんが僕の名前をぼやかして言っていただけ…ってコト?
僕「あ、そのもう一人の日本人って僕です」
た・た母「は?(おまえさっき「誰なんでしょう?」とか言ってただろうが)」
後にたかとらに「Sumさんにしてはつまらないボケするなあ、と思った」と言われた。ひどない?
完全にボケだと思われて全く信じてもらえないので、成田-ヌルスルタン往復の航空券(往復26万円)の画面を見せてやっと信じてもらいました。実際の画面。所要時間頭おかしいな?↓

た母「アジア大会の申し込みをためらってた理由、知ってる日本人選手が全然いないことだけだったのよね。Sumさんが行くのならそこの問題点は解決するし、行ってきなさいよ、お金は出すから」
僕「(大学生の息子をカザフスタンに送り込むことに積極的になる母親っているんだ…)」
た「ものすごくありがたい話ではあるんだけど、俺の母親はおかしい」
↓たかとらがたかとら母に送ったLINE
↓たかとらがたかとら母に送ったLINE

そして8月1日、Twitterのスペースで参加表明をしたところ、あの男が動き出す…

こいつ、帰国前にMySOSっていうアプリを入れとかないといけないことや、陰性証明書が必要なのは帰国時だけとか、重要なこと何一つ知らないままカザフスタン行こうとしている。覚悟決まり切ってるのか舐め腐ってるのか分からんな。
らいひー、1日のスペースを聞いて初めてアジア大会の存在を知ったらしい。メガのアジアチャンピオン確定演出なんですが。そうして一瞬で覚悟を決めた(?)らいひーは申し込みを完了し、8月4日に4人目の日本人の申し込みが完了しました。
碧くんと「2人しかいないから僕らNation's cupに参加できないね〜w」とか話していたのに何故か「4人になったから僕Nation's cupに参加できないね〜w」となっている。これはおかしい。まあ僕が一番遅いのが悪いのですが…
LINEグループも作って情報共有の準備も万端。

8月9日(火)
前日までにできる限りの仕事を片付けた自分、前日まで大学の期末試験を受けていたたかとら、スーパーのバイトのシフトを代わってもらったらいひー、そして碧くんとお母さんの5人は成田空港にいた…

↑この写真は碧くんのお母さんに撮影してもらったんですが、碧くんは「Y-perm回した状態だった〜直しておけば良かった〜」とか言ってました。
いざ、カザフスタンへ!
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